においと運動療法

こんにちは、フィジオ広島の塩出です。
今回は「においと運動」をテーマにお話しさせていただきます。

私たちヒトは、味覚、視覚、聴覚、触覚、そして嗅覚と言う五感を駆使して日々生活しています。

私たちは、においを嗅ぐことで、様々な情動を引き起こします。例えばおいしそうな臭いでお腹が鳴ったり、危ない刺激臭などを嗅ぐと危険を察知したりといった具合です。

認知症研究の分野では、いいにおいを嗅ぐと認知症患者の症状が改善されたり、末期がんの患者の疼痛が和らいだりすると言った報告がされています。

  • 嗅覚の機序
においは、におい分子が鼻から吸い込まれ粘膜から神経を介して、脳に伝わり、大脳皮質と言う場所でにおいが認知されます。

では運動機能と、においはどのような関係があるかですが、

若年健常者を対象にラベンダー、レモン(快刺激)1日使用した靴下(不快刺激)を嗅がせてバランステストを施行しました。すると10例中5例が快感刺激を嗅いだ後、体幹機能が向上しました。また10例中9例が不快刺激を嗅いだ後、体幹機能が低下したそうです。

不快刺激を嗅ぐと体幹機能が低下する傾向にあること分かり、不快なにおいの中で行う運動は効果が低下する可能性があります。いいにおい(快刺激)は機能が向上する可能性があり、いいにおいの中で運動をすると効果が増幅するかもしれません。

最近では運動を情動をつかさどる大脳辺縁系が密接な関係があるとされており注目されています。においが情動中枢の辺縁系に影響をあたえ、においを利用したメディカルアロマセラピーが進化するかもしれません。

余談ですが、私は美容院のにおいや新幹線の座席のにおいなどを嗅ぐとすごくリラックスできます。

おそらくですが、それらが私にとっての快刺激なのでしょうね。

近い将来、運動施設や治療院、フィットネスクラブがものすごくいい匂いを発するようになるかもしれません。(すでに、いいにおいのところもありますね。)

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