ストレスが脳に与える影響~免疫を高めるために重要なストレスとの向き合い方について~

ストレスとどう向き合うか、それはストレス社会と呼ばれる現代において非常に重要な課題です。

人間関係や仕事のプレッシャーなどによりストレス過多になると、体内で活性酸素などの老廃物が増え、代謝の低下や思考の鈍化などあらゆる弊害が生じます。

ストレスと向き合うために、まずはストレスについて正しく理解していきましょう。

ストレスが脳に与える影響

私たちの脳は、進化に伴って変化しています。

高等な動物ほど、大脳の外側(大脳新皮質)が大きく発達しています。

大脳新皮質は、認知、思考、創造、意志、言語、運動など高次な機能を担う中枢があるところです。

「精神の座」ともいわれる前頭連合野や、運動野、体性感覚野などがここにあります。

その大脳新皮質に包まれるように、大脳辺縁系があります。

ここは進化的には大脳新皮質より古く、「原始的な脳」と呼ばれています。

本能的な快・不快や食欲、性欲を司り、そこには記憶と関係が深い海馬もあります。

さらにその奥にある間脳に視床下部があります。

この視床下部は自律神経と内分泌系をコントロールする司令塔のような重要な働きをしている所です。

皮膚など体性感覚で受けた嗅覚以外の情報は大脳新皮質へ伝達され、自律神経と内分泌系を調整している視床下部へ伝わります。

心身で受けるストレスも同様に視床下部へ伝わります。

私たちの心と体へ影響を及ぼすストレス(正式にはストレッサー)は「外的ストレス」と「内的ストレス」に分けて考えられています。

①外的(身体的)ストレス…気候、騒音、環境汚染、病気、ケガなど

②内的(精神的)ストレス…人間関係(仕事、家庭、学校など)、喪失体験や将来の不安、心の不安定さなど

①②とも、ストレス反応は、心と体の両方で起こります。

あなたにとってのストレスは何でしょうか?

視床下部が何らかの脅威(ストレス)を知覚すると、自律神経と下垂体へ指令が伝わります。

自律神経では交感神経が促進され、副腎髄質からアドレナリンやノルアドレナリンが放出されて、ストレスに対抗しようとします。

下垂体からは副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が放出され、それを副腎が受け取ると、副腎皮質刺激ホルモンを放出してストレスに対抗しようとします。

副腎皮質ホルモンのコルチゾールには、ストレス反応を抑えるため免疫機能を弱める作用があります。

ストレスに対する身体の免疫応答

これらのホルモンは総称して、「ストレスホルモン」と呼ばれています。

ストレスが短期的であれば身体は適応しますが、長期的に過剰なストレスを受けていると身体は適応できなくなり、不眠や胃潰瘍、心臓の病気、代謝の異常や頭痛など、あらゆる心身の不調や病気を引き起こしやすくなります。

免疫力が低下すると病気になりやすいのは、よく知られていることです。

疲れているときは風邪をひきやすいですよね。

逆に免疫力が低下していないよい状態というのは、リンパシステムがうまく機能しています。

40歳を過ぎると、私たちの体内では毎日5000個以上ものがん細胞が発生すると言われていますが、免疫細胞がこれらを処理してくれています。

免疫系がきちんと機能していれば、がんにもなりにくいのです。

免疫系にも、内分泌ホルモンのように情報伝達を担っている物質があります。

それは主に免疫細胞から分泌されているサイトカインという物質です。

免疫反応を増強または制御し、細胞の増殖、分化、細胞死など、細胞間の相互作用に関与している物質で、100種類以上が発見されていると言います。

インターロイキンや、肝臓病の治療で知られるインターフェロンもサイトカインで、今後も研究が続けられる分野です。

最後に

気候が自律神経に影響しやすい秋~冬にかけては特に体調不良者が増える印象があります。

ストレスコントロールはこういった季節柄の不調を予防するためにも必要な要素です。

充実した精神、いわゆるマインドフルネスを目指して、ストレスの原因を再考、解消してみるのはいかがでしょうか。

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